ポルトフィーノの名前の由来は、イタリア人ならだれもがその名前を知っている憧れのリゾート地から来ています。
イタリア北部の都市ジュノバから約40kmの距離に位置し、小さな島の奥にある可愛らしい風情が漂う港で、セレブの御用達となっています。その小さな港には、世界中から航海してきた豪華なクルーザーが停泊しているのが日常という、異様な光景らしいです。
今回は、小さくてもセレブには有名な港「ポルトフィーノ」の名前が付けられたフェラーリについて紹介していきます。
ポルトフィーノ
ヒット作カリフォルニア・シリーズの後継モデルに相応しいネーミングとなっています。
前作と同様にリトラクタブルハードルーフを持つ、2+2のFRスポーツカーで、フロントミッドに改良されたF154型直噴V8ツインターボ(600ps/760Nm)を搭載しています。
後方には7速DCTトランスミッションが配置されており、車両のコンセプトはカリフォルニアと同じでありながら、実際は全くのフルモデルチェンジとなっています。
ボディ剛性はカリフォルニアTよりも50%向上し、磁性流体ダンピングシステムを標準としています。
インハウスデザインとなったポルトフィーノは、12気筒フラッグシップの812シリーズと共通する完璧なロングノーズ&ショートデッキのクーペスタイルを手に入れ、幅広く、そして低く構えているのが特徴です。
ルーフクローズ時のスタイルと耐候性はまさにリアルクーペで、エクステリアの多面性も魅力のひとつとなっています。
主張こそ少ないものの、ひと目見ただけで「美しく力強いフェラーリ」を感じることから、まさにセレブに似合う風貌と言えます。

ドライブフィール
ドライブフィールはマラネロ製GTの伝統に戻ったと感じるほどで、ファンなFRスポーツカーであると同時に非常に良くできたグランツーリズモでもあります。
ポルトフィーノはEPSやEデフ、SCMといった最新技術を統合制御することで、高い運動性能を獲得しています。統合制御を可能にしたそのノウハウは主にサーキットをフィールドとして培ったものですが、改良型パワートレーンや新設計ボディなどの高い基本となるポテンシャルが、リアルワールドでの扱いやすさや快適な乗り心地に繋がっています。
まったく新設計のRHTは、40km/h以下であれば走行中でも開閉できます。開閉に必要とする時間は、カリフォルニアと同じ14秒となっていますが、作動の質はさらに上質となっています。
実際に周りが静かな環境で作動してみても、実に軽やかでありながらきめ細やかな動きをし、作動音はほとんどしません。
インテリアはフルレザー仕様で、ステアリング部にスポーティな各種スイッチを配置。オープン時の風の巻き込みは少なく、高速走行時には快適なオープンエアが満喫できます。
スポーツドライビング
ポルトフィーノの真骨頂は、なんと言ってもスポーツドライビングでしょう。
ついに600psを得たエンジンと、強くて軽いボディ&シャシーが生み出す走りは、クーペ状態はもちろんのこと、オープン状態であっても無類のスポーツ性を見せてくれます。前輪はドライバーの両手としっかりと繋がっていて、旋回中のタイヤの状況がつぶさに伝わってきます。
荷重移動もわかりやすく、姿勢の変化はつねにリニアな印象です。後輪の動きは腰回りにピッタリと貼り付いていて、自分自身のお尻を動かすような感覚に近いです。

マイナーチェンジ予定
ポルトフィーノはまもなくマイナーチェンジが入る予定で、新車のオーダーはペンディング中です。
改良モデルはおそらく新型クーペで、ローマに似た仕様になると言われています。
ポルトフィーノ諸元表
価格 | 26,310,000円 |
全長/全幅/全高 | 4586/1938/1318mm |
ホイールベース | 2670mm |
車重 | 1664㎏ |
エンジン | 3855ccV8DOHC32Vツインターボ |
最高出力 | 441kW/600ps/7500rpm |
最大トルク | 760Nm/77.6kgm/3000~5250rpm |
サスペンション | 前後ダブルウィッシュボーン |
ブレーキ | 前後ベンチレーテッドディスク |
タイヤ | F245/35ZR20 R285/35ZR20 |
駆動方式 | FR |
乗車定員 | 4人 |
最高速度 | 320km/h |
0→100km/h加速 | 3.5秒 |
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