マルチユースのコンパクトSUVとして、キックスとヴェゼルはオーバーラップする部分が多いです。
ヴェゼルは2013年にデビューし、すでに7年が経過しているロングライフモデルとなっていて、近年フルモデルチェンジも噂されています。
そういった意味では、デビューしたてのキックスと比較するには、さすがにヴェゼルが不利になってしまいがちです。しかし、今現在も好調な販売実績を維持しており、その商品力はまだまだ魅力的なのも事実です。
ヴェゼルのエクステリア
エクステリアの全体的なフォルムはかなりキックスと似ていると言えます。特に、リアピラーの角度などはほとんど同じと言えるくらいです。
CHRのような居住性を無視したリアデザインではなく、キックスやヴェゼルのようにデザイン性と実用性のバランスを考えると、どうしても同じフォルムになってくると思われます。
デザイン自体を見てみると、ヴェセルは都会に溶け込むスタイリッシュ感覚を重視しているようです。対して、キックスはエクストレイルの弟分という位置づけにふさわしく、アウトドアでも映えるカジュアルテイストを大切にしています。
- ヘッドライトはライン形状LED。バンパーには薄型形状のLEDフォグを装着
- 225/50R/18インチアルミを装備
- センタータンクレイアウトで高いユーティリティ
- RSのボディーカラーは全6色

ヴェゼルのインテリア
インテリアは機能的で実用指向のキックスに対して、ヴェゼルはコクピット感覚を重視したスタイリッシュなデザインとなっています。
質感も高く、運転席に座り込んだ時の満足度はかなり高いと感じるハズです。インパネは質感に優れたソフトパッド仕上げで、かつスポーティな造形でデザインされています。また、RSのシートは合皮レザーとウルトラスエードのコンビ仕様となっていて、肌触りも心地良い印象です。
室内の静粛性も高く、入念な遮音対策で快適性を計算して開発されています。
後席スペースと荷室の広さは、センタータンクレイアウトを採用しているため、かなり広い印象を受けます。しかし、キックスもほとんど同じ広さを確保している事に驚きます。
- MOPナビは通信機能付きの7インチサイズ。
- 赤い丸型リングで囲まれた大型スピードメーターはスポーティさを演出
- リアゲートは大開口の手動式。荷室地上高が低く女性でも使いやすい
- 後席座面はチップアップが可能で、室内は広く快適

エンジンパワー
パワートレーンはeパワーだけのキックスに対して、ヴェゼルはガソリンが1500㏄・1500㏄ターボ・1500㏄ハイブリッドの3種類から選択可能となっています。
同じ電動化パワートレーンでありながら、エンジンを発電用に使ってモーターで走るキックスに対して、ヴェゼルはエンジンがメインでモーターはあくまで補助という位置づけ。スポーツハイブリッドというだけあって、小気味よいフィーリングが魅力的となっています。
ちなみに、フルモデルチェンジ後の次期ヴェゼルはキックスと同じく、eパワーと似たシステムの「e:HEV」になると噂されています。
走行性能
プラットフォームはキックスがVプラットフォーム、ヴェゼルはフィット譲りの定評のあるプラットフォームを採用しており、どちらも車両キャラクターに合わせて改良されたアップデートバージョンとなっています。
キックスは欧州専売のマイクラに近く高速走行を重視したスペックにまとめ上げられています。対するヴェゼルはワンクラス上の欧州で発売されているシビックに近く、乗り味に高級感がある印象です。
ヴェゼルはデビュー当時、快適性に課題がありましたが、現在は質の高い乗り心地にかなり改善されています。RSやツーリング、そしてひと手間かけたコンプリートモデル、モドューロXなどフットワークの味付けも複数用意されているのも魅力です。
対するキックスは1スペックとなっているので、デビューしたてということでこれからの進化に期待したいところです。

ヴェゼルの諸元表
価格(ハイブリッドRSホンダセンシング) | 2,995,000円 |
全長/全幅/全高 | 4340/1790/1605㎜ |
ホイールベース | 2610㎜ |
トレッド | F1535/R1540 |
最低地上高 | 185㎜ |
車重 | 1310㎏ |
エンジン | 1496㏄直4DOHC16V |
最高出力 | 97kW/132ps/6600rpm |
最大トルク | 156Nm/15.9kgm/4600rpm |
モーター最高出力 | 22kW/29.5ps/1313~2000rpm |
モーター最大トルク | 160Nm/16.3kgm/0~1313rpm |
燃費 | 25.6km/L |
サスペンション | Fストラット/R車軸式 |
ブレーキ | Fベンチレーテッド/Rディスク |
駆動方式 | 前輪駆動 |
最小回転半径 | 5.5m |
結論
大人でシックな高級感ある内装とマイルドな乗り心地が欲しいのであれば【ヴェゼル】
ナウなエクステリアとアグレッシブな内装が欲しいのであれば【キックス】
成熟性を考えるとヴェゼルの方がどうしても有利になってしまいますが、逆を言えばキックスはこれから完成されていく車なので、サービスキャンペーンやリコールも頻繁に起こりそうです。
内外装ともにアクティブさが欲しいのであれば、新型キックスがオススメか?
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