目次
名前の由来
ラテン語で「~に先駆けて」という意味のプリウス。世の中にハイブリッドを普及し、地球に優しい車社会にしていくという強い思いが込められている。
今の時代ハイブリッドカーは当たり前の存在となりましたが、プリウスはエコを追求する自動車業界のまさに「先駆者」となっているほどの重要なクルマとなっています。トヨタが試行錯誤し、ハイブリッドカーが日常でもトラブルなく使用できるレベルまでになったのはプリウスのおかげと言っても過言ではありません。
発売当初のハイブリッドカーは未知の領域であり、前例がないことから非常に困難を極め、まさにトヨタの挑戦となりました。失敗やユーザーからのクレームを参考に繰り返し改良し、現代のハイブリッド技術をモノにしました。ちなみにトヨタのハイブリッド技術は特許を取っていますが、地球に優しいクルマ社会を理想とする観点から独占はしていません。今では他メーカーへの技術提供やサポートまで手掛けています。
今回の記事ではそんなプリウスについて紹介していきます。まずは歴史についてわかりやすくざっくりとご紹介します。
プリウスの歴史
NHW10・NHW11
1997年~2003年発売。初代プリウスの誕生。世界初の量産型ハイブリッド自動車。
小型な5ナンバーサイズでデビューしたプリウスは当時、話題性がかなりあり注目されていました。しかし、車両価格が215万円とかなり高額だったため、受け入れられるには敷居が高すぎました。その為、プリウスはメーカーだけではなくユーザーにとっても未知の領域の存在となっていました。また、バッテリーの寿命が心配されたり市場に出てきたばかりの新参者という理由から抵抗もあったようです。案の定、販売台数はかなり伸び悩みました。
販売会社はもちろんのこと、購入したユーザーもかなり苦労をしたクルマとして今では伝説となっています。走行中に急にエンジンが停止し、にっちもさっちもいかない事がよくあった。なんて話は有名ですね。また、当時は営業マンもエンジニアも経験はゼロだった為、対応もかなり遅れてしまいました。
問題だらけのプリウスでしたが、正常に動いていれば燃費は優れていて驚異的な数字をたたき出していました。当時はリッター6や7が当たり前のだった時代にも関わらず、カタログ値28kmも走るクルマでした。
NHW20
2003年~2011年発売。2代目プリウスの誕生。
前モデルでは故障が頻繁に起こっていた問題のプリウスですが、幾度も改良を重ねました。ある意味ユーザーにも協力してもらうことによってデーターの集約を懸命に行ったトヨタは、それらから改善点を見つけ出し、トラブルの少ないプリウスを作ることに成功しました。
ボディーサイズもグローバル化に伴い、若干大きくなって3ナンバーへとサイズアップ。エンジンは先代モデル同様の型が引き続き採用されて、エンジンの改良とモーターの改良により、パワーアップをしながら燃費はカタログ値35kmをたたき出しました。
販売計画は前モデルと比べて3倍の目標を掲げてデビュー。実燃費もかなりの低燃費となり、当時の車で究極のエコカーとなりました。先代からのプリウスの販売によって徐々に世の中にハイブリッドカーが浸透し、2代目からはよく売れる車種となりました。僕たちの実際に販売する現場でもトラブルの頻度はかなり減り、営業マンは売りやすく、ユーザーは買いやすいハイブリッドカーとなりました。
NHW30
2009年~2015年発売。3代目プリウス。
これまでの1500㏄エンジンから1800㏄の新型エンジンへと切り替わりました。排気量300㏄の違いはとても大きく、前モデルに比べてパワフルでノンストレスに運転できるようになりました。エコカーで燃費が良く、アクセルを踏めばグングン加速するプリウスはたちまち大人気となりました。
小型エンジンだと下道などの中低速走行の燃費はいいですが、高速道路は高回転で回り続ける必要がありますので燃費は伸びにくいです。エンジンを300㏄大きくすることによってこの【高速域の燃費改善】に役立てました。同時にハイブリッドシステムも進化させ、エンジンを300㏄大きくしたことによって悪くなってしまう【中低速での燃費】も改善しました。
ボディーサイズも若干大きくなり、体格のいい外国人でも座れるようになって、よりグローバルに強いクルマとなりました。当時、海外のセレブが高級車ではなく、トヨタのプリウスを愛車にするなど話題になりました。つまり、プリウスはブランドの確立に成功し、【ステータス】を与えるクルマとなった。というわけです。この頃には故障やトラブルはほとんどなく、普通のガソリン車と同じく10年10万キロでガタが来るレベルまでの仕上がりとなりました。
ZVW50
2015年~発売。4代目プリウス。
これまでのニッケル水素バッテリーではなく、より小型のリチウムイオンが採用(Sグレード以外)される注目の1台となりました。さらに、トヨタ初のTNGAが採用され、低重心化と剛性アップによる操作性の向上と静粛性が向上されました。
先代までのプリウスとは比べ物にならないほど、運転のしやすさと楽しさが増えたのが大きな魅力です。また、時代の流れでもある自動安全ブレーキや全グレードLEDヘッドライトが装備されて、よりニーズに合ったクルマへと進化しました。

トヨタの新型プリウス・ユーザーの評価
良い評価
- ハイブリッドカー=ダサイのイメージがプリウスには無い
- とにかく燃費が良い!通勤でリッター30km前後走る!
- ハイブリッドカーなのにパワーがあってグングン走る
- 前のモデルから乗り換えたけど、乗り心地が格段に良くなっている
- とっても静かでロードノイズもかなり軽減された
- 嫁さんがフィットHVに乗っているけど、プリウスに乗ってからは嫌いになった(笑)
悪い評価
- 4人家族なのでちょっと狭いかな。特に後部座席の直立の背もたれが疲れると言われる
- 身長が185㎝あるので、頭と天井がギリギリ
- 車高が低いので乗り降りする時「よっこいしょ」と言ってしまう
- プリウスを買ってすぐ電車通勤になってしまったので買ったことを後悔している
- たかがプリウスなのに高価すぎる
実際にネットにある評価と、ぼくがお客さんから聞いた生の声を紹介してみました。基本的には満足されている人がほとんどですが、室内空間・車高の低さ・価格がネックとなっているのも事実のようですね。
トヨタの新型プリウス・モデリスタとTRDでカスタムしよう
プリウスと言えばかなりの台数が売れています。人とあまり被りたくないと言う人にはカスタムがオススメです。特にプリウスに用意されているモデリスタとTRDのエアロパーツはかなりカッコイイので、人と差をつけたいという方にはオススメできます。
モデリスタのエアロパーツ


TRDのエアロパーツ


トヨタの新型プリウス・自動安全ブレーキやその他機能
トヨタセーフティーセンスが全グレード標準装備。
安全機能
- プリクラッシュセーフティシステム・対人(時速10km~80kmで作動し最大30km減速)
- プリクラッシュセーフティシステム・対車(時速10km以上で作動し最大40km減速)
- インテリジェントクリアランスソナー(巻き込み警報機能付):アクセルの踏み間違い+車庫入れ等での衝突を自動ブレーキにより回避(車両側方も警報あり)
- レーンディパーチャーアラート(ステアリング制御機能付):時速50km以上でウインカー無しで車線を踏んだ、または踏む可能性がある場合に作動
- オートマチックハイビーム;時速30km以上で作動し、先行車や対向車がいればロー・いなければハイに切り替わる
- レーダークルーズコントロール:セットした速度よりも車間距離を保つ機能が優先されるため、アクセル操作とブレーキ操作を自動で行う(0kmまで対応)
- ドライブスタートコントロール:前後どちらかを衝突し、ドライバーが慌ててシフト操作をミスした場合に自動でハイブリッドシステムの出力を抑える
- リアクロストラフィックアラート:スーパーなどの駐車スペースからバックで出る場面など、後方の左右が見にくい場合、接近してくる車両に反応し警報が鳴る

DCM(ヘルプネット・eケア・マイカーセキュリティ)を標準装備。さらにT-Connectナビを選択するとオペレーターサービス等が利用できるようになりました。レクサスやクラウンと変わらない内容となりました。このDCMはWi-Fi環境に関係なくどこでも利用できる為、かなり便利です。
ちなみにITS-connectに関してはまだまだ使い道が無い為、オプション設定となっているます。トヨタ自動車の関係者も、まだ付ける必要はない。と言っていました。(笑)
トヨタの新型プリウス・グレード体型と価格

as-web.jpから引用
FFとE-Four(4WD)に分かれていて、ベースグレードに対してスポーツタイプの設定(ツーリング)があります。
FF
- E 2,518,560円
- S 2,565,000円
- Sツーリングセレクション 2,732,400円
- A 2,842,560円
- Aツーリングセレクション 3,006,720円
- Aプレミアム 3,175,200円
- Aプレミアムツーリングセレクション 3,284,280円
E-Four
- S 2,759,400円
- Sツーリングセレクション 2,926,800円
- A 3,036,960円
- Aツーリングセレクション 3,201,120円
- Aプレミアム 3,369,600円
- Aプレミアムツーリングセレクション 3,478,680円
1番の売れ筋はベースグレードSのツーリングセレクション。
リセールバリューを考慮してもこのグレードがおすすめ。AグレードやAプレミアムなどの上級グレードにしても、リセールバリューは良くなりません!さらに、4WDは良くなるどころかガタ落ちしてしまうため、できればやめておきましょう。安く購入し、高く売りたいのであればSツーリングセレクションで間違いありません!
トヨタの新型プリウス・ボディーサイズやパワーユニット
全長 4575mm
全幅 1760mm
全高 1470mm
最小回転半径 5.1m
最低地上高 130mm
全高や最低地上高は他の車種と比べてもかなり低いことが分かります。。。
つまり、ドライビングポジションは必然的に低くなるので高齢者には乗り降りが辛いかもしれません。また、低いポジションでなおかつボンネットの長い車を運転しなければならないため、「車のサイズ感を感覚で掴むのが苦手」という方にはおすすめできません。
逆に、それさえクリアできれば、地面に張り付くような感覚で運転できるため、運転する楽しさを味わうことができます。高速走行の安定性、コーナリングの安定性は抜群にいいので、感覚さえ掴めるのであれば運転はしやすいです。
エンジン 1800cc+モーター
1800ccのエンジンに加え、フルモデルチェンジでパワーアップしたモーターが低速域から高速域まで、すべての場面でしっかりと働いてくれる。
普段の走行ではエコ運転、いざという時のアクセルを奥まで踏み込んだ時のパワーは十分にある。加速時のパワーは2500ccのガソリン車と変わらない。
燃費
FF 37.2km/L E-Four 34km/L
カタログ値に7掛けが実質燃費と言われている為、FFで26km前後・E-Fourで24km前後走ることになります!
エコ運転に気を付ければ、実質燃費は30km/Lオーバーも余裕で狙えます。逆にかっ飛ばしても15km/Lを下回らないのも魅力です!
営業マンから見た新型プリウス
今のプリウスは完成度が非常に高く、走り・乗り心地・静粛性・燃費・質感のどれをとってもハイレベルに仕上がっています。それにハイブリッドシステムやバッテリーも壊れることはほとんどありません。
ハイブリッドの頂点に位置するだけあって、他車種・他メーカーと比べても一歩先を走っているプリウスはオススメできます。ただし、購入するグレードを間違えてしまうと、せっかく燃費がよくて維持費の安いプリウスに買い替えたのにも関わらず、高価な買い物となってしまうので要注意です。
また、ガソリン車に比べて価格の高いハイブリッドに乗り換えても、使用頻度が少ないユーザーはトータルコストが高くなってしまうのでオススメできません。メリットのある方は、距離を年間1万キロ以上、少なくとも5年以上乗り続けるユーザーです。
ハイブリッドはこれまで進化し続けてきたましたが、ほとんど完成されたジャンルだとも言われています。現在よりも燃費が飛躍的に良くなることは考えにくいため、次期プリウスは電気自動車かプラグインHVとなる可能性が非常に高いと言われています!
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