【重要!】トヨタの取り扱い車種がすべて統合される訳/メリットとデメリット/2025年の計画より早まった!販売も製造も現場は悲惨!

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2019年6月現在、トヨタの販売車種が60車種から約半分の30車種に減らさて全ディーラーの取り扱い車種がすべて同じになるニュースが話題となっています。これは物凄く重大なことではありますが、実際のユーザーは「気にはなるけど実際よく分からない」という人が多いのが現状だと思います。

この記事ではディーラーの営業マンの視点から、公表されていない情報から噂などいろいろと紹介していきます。

トヨタが取り扱い車種を30車種まで減らす理由とは/メリット

メリット【コスト削減による雇用の確保と車の質が高くなる】

2018年にトヨタ自動車の豊田章男社長がメディアに公言していた事があります。それは「雇用の観点から国内生産を300万台キープします」です。この300万台をキープできれば、もし海外生産や販売が不振になっても、国内のトヨタ自動車を含むトヨタ系企業やその下請け、さらにはディーラーまでの雇用を守ることが出来るという事です。愛知県だけではなく、今や日本を引っ張る世界的一流企業ですから【雇用の責任】は当然あります。しかし、現実は厳しかった。。。

現在の国内生産は300万台どころか、「半分の150万台」まで減りつつあります。このままでは雇用を失い、トヨタ系企業やその従業員が危機に陥ってしまいます。そこでトヨタが考えた戦略が「取り扱い車種の削減」です。こうする事によって販売台数を死守しながら無駄を省き、コストを下げることで収益を確保しようとしています。

トヨタ車は1種類の車を1ライン~3ラインで製造していますが、この製造ラインを作るためには莫大な費用が掛かると言われています。(聞いた話では何十億)なので、取り扱い車種を減らすことが出来れば多額のコストが掛かる製造ラインも減らすことが出来ます。そして従業員を1つの製造ラインに対して今までよりも多く入れることができますので、残業や夜勤といった人件費も削ることができます。結果として1車種に費やす時間と労力やコストが今まで以上となりますので、これまでに製造されてきた車よりも【質の高い車】が完成することも予想されています。

トヨタが取り扱い車種を30車種まで減らす理由とは/デメリット

デメリット【販売台数の減少とトヨタ系企業の給料が下がる】

上記で紹介したように、取り扱い車種を30車種まで減らすことによって生まれるメリットがある反面、デメリットもあります。その1つが「販売台数の減少」。上の記事で「今よりも質の高い車が出来る」と紹介したのに、なぜ販売台数が減少するのでしょか。それは好みの車がなくなってしまうから。

現在の60車種から半分の30車種まで減らすという事は、単純に種類が少なくなる事はだれでも分かっていますよね。ではどうでしょう。例えば「ノア・ヴォクシー・エスクァイア」で考えてみましょう。この3車種は兄弟車であり、価格・大きさ・室内の広さはほとんど同じで、デザインだけ変えて販売しています。そしてターゲット層だけ絞ってそれぞれ販売しています。【ノアは落ち着いた雰囲気が好みのファミリー層】【ヴォクシーはスポーティーで攻撃的なデザインが好みのヤングファミリー層】【エスクァイアは迫力のある高級志向のファミリー層】といった具合にジャンル別に分けて販売しています。要するにファミリー層全般を網羅していた訳ですが、今後このような兄弟車が1車種にまとめられてしまうと、デザインが好みではないユーザーは必ずトヨタ車以外のメーカーに流れてしまいます。

次に「トヨタ系企業の給料が下がる」理由ですが、単純に労働時間が減ることや夜勤が無くなることが大きな要因となります。取り扱い車種を減らしたことによって製造ラインも減らすことに成功したとしても、時間換算で給料が発生している従業員の給料は下がってしまいます。これまでの従業員の数でたった30車種を製造すればいい事になるので仕事量は必ず減ります。残業代や夜勤手当が無くなってしまいますので、従業員の給料は下がってしまいます。

最後に、最近耳にしたことで衝撃を受けた事があります。2次下請けの一流企業がもう既にこの流れになってきているみたいで、残業代ゼロ・夜勤無しになっているようです。これに不安を抱いた社員は一流企業勤めだったにも関わらず、結構な数が転職しているみたいです。トヨタ系の一流企業に就職できれば「一生高給取りで安泰」という今までにあった、ある意味【保証】されていた時代は終わってしまったと考えた方がいいかもしれません。

トヨタの販売車種が統合される時期は2025年よりかなり早まる

今現在、販売車種が統合されている地区は東京だけで、これに次いで徐々に全国展開されていくと言われていました。2025年にかけてゆっくりとしたスピードで様子を見ながら、、、ではなく、今から3年以内の2022年までに一気に展開されていく方針に変わったようです。

2019.6.25追記情報!!新聞でも大々的に取り上げられましたが、統合は2020年5月に早まったと噂されています。先日開催された代表者会議によって急遽決まったようです。

そしてその中身も少し変わりました。例えば上記で紹介した【ノア・ヴォクシー・エスクァイア】のような兄弟車は、今現在ノアはカローラ店。ヴォクシーはネッツ店。エスクァイアはトヨタ店とトヨペット店。といった具合に販売チャネルごとに取り扱いが分けられています。これまで言われていた方法だと、この兄弟車3車種をいきなり1車種に絞って販売するやり方でしたが、どうも問題が発生したようです。そう、【ディーラーの数】です。3車種の中で1番売れているのはヴォクシーなわけですが、そもそもこのヴォクシーを取り扱っているネッツ店の数が全国的に見ても明らかに多いのです。これではヴォクシーが「本当に人気があるのか」それとも「単純に販売しているネッツ店の数が多いだけ」なのかが判断できません。これから販売車種を減らしていくにあたって、今現在1番売れている車を優先的に残すことが必須となりますので、その為にも正確なデータが必要になります。

この正確なデータを集める為に、【ノア・ヴォクシー・エスクァイア】のような兄弟車は、ディーラーのチャネル別専売車ではなく、しばらくは全ディーラーで兄弟車すべてを販売して統計を取る方針に変わりました。これによって地区によってのチャネルの数や規模に関係なく、どの車が1番売れているのか等の正確なデータが取れる事になります。

トヨタの販売車種が統合されると製造の現場が悲惨!

デンソー

上記でも紹介したように、製造ラインを減らし、残業を減らし、夜勤を減らすなどこれからの製造現場の働き方は大きく変わろうとしています。これによって働き手はプライベートの時間が増えて一見「今よりも幸せになる」と思う人も多いのではないでしょうか。しかし、残業代や夜勤手当をもらえる前提で今の生活をギリギリ維持している人はどうでしょうか。家のローンや車のローン、子供の学費や保険など、固定支出が毎月決まっている場合、給料が下がると死活問題となります。ましてやトヨタ系大企業の残業代や夜勤手当は額がかなり多く支給されている為、下がり幅は特に大きいです。

これに加えて、トヨタ自動車の終身雇用の廃止と年功序列制度が廃止されてしまいました。「トヨタに就職すれば一生安泰」や「真面目に仕事をしていれば給料は上がり続ける」といったような、トヨタで働く最大のメリットが薄れてしまいました。一般的な企業と同じように能力がなければ給料は上がりませんし、解雇はないにしても左遷はあると思います。完全に実力主義の会社に変わろうとしていて、能力の低い社員は必要ないとハッキリ言っているようなものです。外部の人間からすれば、企業として当たり前の事だとは思いますが、トヨタ自動車に勤めている人間からてみれば厳しい現実を突き付けられているように感じるかもしれません。

更に、トヨタ自動車だけではなく、2次・3次・4次下請けのトヨタ系企業も大きな影響を受けています。似たような企業同士であれば、これから先【吸収合併】されていく動きがあるようですし、トヨタと同じように残業や夜勤を廃止していく方針だそうです。この様に大企業に勤めていても、いつ何が起こるか分からない時代に突入してしまいました。

トヨタの販売車種が統合されるとディーラーが悲惨な事になる

トヨペット店

上記で製造の現場が悲惨になると紹介しましたが、もっと厳しい環境になるのは僕たちディーラーの人間です。販売車種が統合されると、今よりも激しい値引き合戦に必ずなりますし、既存のお客さんも離れていってしまう可能性が十分にあります。メンテナンス費用に関しても、車検代・点検代・用品代の競争も激化します。これらによって会社としての収益は減る一方となりますので、ぼくたち従業員の給料はほぼ100%下がってしまうでしょう。

トヨタの販売車種が完全に統合されることに先立って、既に給料体型が大きく変わってしまったディーラーもあると聞いています。僕たち営業マンの給料はほとんど歩合制となっていますが、近い将来、この「歩合」の率が大きく下がってしまいそうです。もし給料が下がってしまえば、転職する社員はかなりの数となりますので、いい車が作られてもそれを販売する社員が不足してしまう事態にもなりかねません。

そして恐ろしい現実があります。それは、販売車種が統合されるとによって「潰れてしまうディーラーをトヨタ自動車が把握している」ことです。今回の統合計画を実行する前に、トヨタ自動車は独自で調査をしていました。この調査の結果、潰れてしまうディーラーが全国で十数社あることが判明しましたが、それでも計画を実行しました。もしディーラーが潰れそうになっても、トヨタ自動車が買収して直営店にしてしまうので、トヨタとしては痛くも痒くもありません。しかし、そこで働く従業員は給料体型が大きく変わることが予想されますので死活問題となってしまいます。


トヨタ系ディーラーの営業マンの本音

「ぶっちゃけ不安」というのが本音です。しかしポジティブに考えれば、これまで扱えなかった車種を販売できるというメリットを最大限生かすことが出来れば、これまで以上の台数を販売できる可能性も秘めていると思います。逆を言えば、これまでお客さんだった人も他ディーラーに取られてしまう可能性もあるので油断はできません。

1台当たりの利益は必ず減ってしまいますので、これまで以上に【より多く】の台数を売らなければ給料としては下がってしまうことも予想できます。これからは更に気を引き締めて仕事に取り組む必要がありそうです。対するユーザーも営業マンとの付き合いがドライになり、人と人との関わりが少なくなってしまうなど、ある意味「寂しい」時代になってしまうかもしれません。

最後に、これはまだ噂の段階ですが、トヨタ自動車の最終的に目指す販売方法は「ワンプライス販売」と言われています。全ディーラーの取り扱い車種が同じになり、かつ値引きが存在しないワンプライスで販売する可能性があります。もしかしたら「営業マンがいなくなる」かもしれませんね。ちなみに、今現在の車業界は100年の大変革期と言われています。自動安全ブレーキなどの新システムが大きく進化しているのと同時に、製造会社・販売会社も大きく変化しようとしています。こうした将来の不安を払拭する為に、副業を承諾して離職率を下げようとしている企業も多くなってきています。


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こんにちは。おクルマニアです。 既婚で子持ち、持ち家(ローン地獄w)で幸せな毎日を送っています。 トヨタ系ディーラーの営業マンをしながら、当サイトを運営しています。現役の営業マンが教える値引き情報や安く買う方法、下取りを高く売るノウハウや新型車情報をタイムリーに紹介してきます。 現役だからこそ分かる情報をみなさんにお伝えし、幸せなカーライフを送って頂ける手助けをしたい。そんな想いを込めて運営していきます。